結論から書きます。
2026年10月1日の時点で、健康・医療の課題について、実際の量子コンピュータが「その課題で最良とされる従来の計算方法」を上回った(量子優位)と査読付きで示した報告は、筆者が確認した範囲にはありません。
それを確かめる機会は、実際にありました。量子計算を人の健康に役立てることを目的に、30か月と5,000万ドルをかけた国際プログラムが2026年4月に結果を発表しています。「従来の最良の方法を上回ること」を条件にした大賞は、参加した大学の発表によれば、どのチームにも授与されませんでした。
一方で、実際の量子コンピュータを使って、薬の分子・ウイルスのゲノム・タンパク質を扱った報告は、この半年でいくつも出ています。同じ構造の古典モデルより良い結果が出た、という査読付きの報告もあります。ただし、それは最良の方法との比較ではないので、区別して記録します。「実機で動かせた」「同型の古典モデルより良かった」「最良の方法を上回った」は、それぞれ別の段階です。この記事は、その区別を保ったまま、一次資料を日付順に記録していくためのページです。
この記事を書いている人の立場
筆者はキックボクシングの指導者であり、量子物理学の研究者ではありません。この記事は、フィットネス側の人間が一次資料(論文・公的機関や企業の公式発表)を実際に読んで、いま何がどこまで来ているのかを整理したものです。
専門家による解説ではなく、資料を確認した記録として読んでください。本文で数字を挙げた箇所については、末尾に出典を並べています。
このテーマでは、これまでに2本の記事を書きました。量子コンピュータはフィットネスを変えるのか(2026年8月時点の現在地)と、「量子」を名乗る健康サービスの見分け方です。この記事は3本目で、新しい資料を確認するたびに更新していきます。
この記録の読み方
載せる基準は一つです。筆者が一次資料そのものを読めたものだけを載せます。ニュース記事の要約だけを根拠にした項目はありません。
各項目の分類は、1本目の記事と同じ4つです。「査読を通っているか」「実機で動いたか」「古典手法を上回ったか」という3つの軸で分けています。
- 実証済み— 実際の量子ハードウェア上で、従来手法を上回ったことが査読付きで報告されている
- 研究段階— 論文として発表されているが、実機での優位性はまだ示されていない
- 理論上可能— 問題の型としては当てはまるが、実装も比較もされていない
- 根拠なし— そもそも量子計算と関係がない
ここでの「従来手法を上回った」は、その課題で最良とされる古典手法との比較を指します(後述する国際プログラム Q4Bio の大賞と同じ基準です)。同じ構造の古典モデルとの比較で良い結果が出た報告は、「研究段階」に置いたうえで、比較の相手を書き添えます。
「研究段階」の中には、実機で動かした報告と、必要な計算資源を見積もっただけの報告が混ざります。この2つは重みが違うので、一覧では分けて書きます。また、論文ではなく当事者の公式発表しかない項目(プログラムの結果発表・共同研究の開始など)も、発表の内容に応じて「研究段階」に置き、資料の種類を書き添えます。現状を評価した系統的レビューは、応用の報告ではないので、4分類の外に「現状の評価」として置きます。
また、論文は発表のあとに改訂されることがあります。実際に、この記録の中にも、改訂で数字が変わったものがありました。そのため、プレプリント(査読前の論文)についてはどの版を確認したかを書いています。資料の確認日は、すべて2026年9月30日です。
※この記事は医療情報の提供や治療の推奨を目的としたものではありません。がん治療をはじめ、治療に関する判断は必ず医師にご相談ください。ここで扱っているのは計算機科学の話であり、特定の治療法の効果について述べるものではありません。
一覧:健康・医療への応用
| 日付 | 報告の内容 | 分類 | トレーニングへの影響 |
|---|---|---|---|
| 2025年5月2日 | デジタルヘルス分野の量子機械学習を対象にした系統的レビュー | 現状の評価(査読付き) | なし |
| 2025年12月17日 | がんの光線力学療法に向けた薬剤候補の計算に必要な資源の見積り | 研究段階(見積りのみ) | なし |
| 2026年2月11日 | 短いペプチドの折りたたみを計算するソフトウェア | 研究段階(実機で実行) | なし |
| 2026年4月16日 | 国際プログラム Q4Bio の結果発表 | 研究段階(実機で実行) | なし |
| 2026年4月16日 | ウイルスのゲノム全体を量子コンピュータに読み込み | 研究段階(実機で実行) | なし |
| 2026年5月1日 | 12,635原子のタンパク質複合体の計算 | 研究段階(実機で実行) | なし |
| 2026年7月9日 | 量子アニーリングを組み込んだ、薬の候補分子を作る生成モデル | 研究段階(実機で実行・同型の古典モデルとの比較) | なし |
| 2026年8月13日 | 薬剤設計の共同研究の開始 | 研究段階(開始の発表) | なし |
「実証済み」(最良の古典手法を上回ったと査読付きで報告)に分類できる項目は、0件です。「トレーニングへの影響」は、個人のトレーニングの内容や方法に関わる報告かどうかを筆者が判定した列で、8件すべてが「なし」でした。
一覧:計算機の側の物差し
応用の報告がどのくらい先の話なのかを測るために、計算機そのものの目標と計測の資料も記録します。
| 日付 | 内容 | 資料の種類 |
|---|---|---|
| 2025年6月10日 | IBM が2029年までに論理量子ビット200個の計算機を実現する計画を公表 | 企業の公表目標 |
| 2026年8月4日 | シリコン型量子プロセッサの特性のばらつきの要因を解析 | 公的機関の発表(原著は査読付き) |
| 2026年8月11日 | 誤り耐性以前の量子装置を比較するベンチマーク「QuSquare」 | 査読付き論文 |
| 2026年9月17日 | 米国エネルギー省が論理量子ビット100個以上の計算機の実証を公募 | 政府の公式発表 |
記録の詳細:健康・医療への応用
2025年5月2日|デジタルヘルスの量子機械学習の系統的レビュー
- 資料:査読付き論文(npj Digital Medicine)
- 内容:PubMed・Embase・IEEE・Scopus・arXiv を対象に、2015年1月1日から2024年6月10日までの研究を検索。4,915件から169件を抽出し、うち123件は厳密性の不足で除外
- 結論:量子アルゴリズムと古典アルゴリズムの性能差に一貫した傾向はなく、デジタルヘルスにおける実証的な量子の有用性を支持しない。実機またはノイズを含むシミュレーションという現実的な条件で検証していた研究は16件のみ
- 筆者の読み方:この記録の土台です。検索は2024年6月までなので、以下の項目は、このレビューより後に出た資料にあたります
2025年12月17日|がんの光線力学療法に向けた薬剤候補の計算に必要な資源の見積り
- 資料:プレプリント arXiv:2512.15889(量子計算企業 Xanadu の研究チーム)。確認した時点で第1版のままで、査読誌への掲載情報は arXiv のページに記載がありません
- 内容:光線力学療法(光に反応する薬剤を使い、光を当てて患部に作用させる治療法)に向けて研究されている薬剤候補の一群(BODIPY 誘導体)について、その性質を計算するための量子アルゴリズムと、必要な計算資源の見積り。11〜45個の空間軌道を扱う計算に、論理量子ビット180〜350、Toffoliゲート深さ107〜109が必要。論文自身は、この規模を「現実的な誤り耐性量子装置の射程内」と位置づけています
- 分類:研究段階(見積りのみ)。実際の量子コンピュータで薬剤候補を見つけた研究ではなく、いま治療に使われている薬の話でもありません
2026年2月11日|短いペプチドの折りたたみを計算するソフトウェア
- 資料:査読付き論文(PLOS ONE)
- 内容:アミノ酸が最大10個つながった短いペプチドについて、折りたたまれ方を量子計算と古典計算の併用で調べるソフトウェア「QuPepFold」。実機(IonQ の Aria-1)で、基底状態のエネルギーを90%を超える忠実度で再現したと報告
- 注意する点:論文にある「約30%速い」は、量子アルゴリズムの2つの方式どうしの比較です。従来の計算方法との比較ではありません
- 論文自身の記述(筆者訳):「タンパク質の折りたたみにおける実用的な量子優位は、まだ証明されていない」「QuPepFold が必要とする量子資源と回路の複雑さはペプチドの長さとともに急速に増え、物理に基づくポテンシャルを使う場合、現在の適用は約10残基の鎖に限られる」
- 分類:研究段階(実機で実行)
2026年4月16日|国際プログラム Q4Bio の結果発表
- 資料:Wellcome Leap(英国の財団 Wellcome Trust が設立した米国の非営利団体)の公式発表、参加チームを率いたオックスフォード大学計算機科学科の発表(2026年5月22日)、IBM の公式発表
- プログラムの内容:量子計算が生物学と医療の課題で優位を示せるかを試す、2023年開始・30か月・総額5,000万ドル(研究資金4,000万ドルと、最大1,000万ドルの賞金)の取り組み。最終段階には6チームが残りました
- 賞は2種類:500万ドルの大賞は「従来の最良の方法に対する量子優位の実証」が条件(オックスフォード大学の発表によれば、100〜200量子ビット・演算の深さ105〜107程度という規模の要件つき)。200万ドルの賞は「50量子ビットを超える実機で、演算の深さ103〜104程度の計算を実現し、量子優位へ規模を広げる明確な道筋を示すこと」が条件
- 結果:200万ドルの賞を受けたのは、量子ソフトウェア企業 Algorithmiq が率いるチーム(IBM と Cleveland Clinic が協力)の1チーム。光線力学療法に関わる薬剤の性質を、量子計算と古典計算を組み合わせた一連の手順で計算しました。IBM の発表によれば、最大100量子ビットで実行しています
- 大賞について(オックスフォード大学の発表・筆者訳):「500万ドルの大賞を受けたチームはない。その高い基準に必要なハードウェアとアルゴリズムの要件は、現在のシステムの先にある」
- プログラム責任者の発言(筆者訳):「量子がどこで価値を生み得て、どこでは生み得ないのか、次に何が必要なのかについて、はるかに明確な理解が得られた」
- ほかのチームについて:IBM の発表には、最終6チームの一つ(Infleqtion らのがんのバイオマーカー探索)について、量子と古典を併用する方法が古典だけの方法を改善しうることを示す概念実証になった、という趣旨の発言もあります。査読付きの結果や、最良の古典手法との比較は、この発表からは確認できません
- 分類:研究段階(実機で実行)。優位の実証ではなく、実機で実現できたことへの賞です
2026年4月16日|ウイルスのゲノム全体を量子コンピュータに読み込み
- 資料:IBM の公式発表、オックスフォード大学計算機科学科の発表(2026年5月22日)
- 内容:オックスフォード大学と Wellcome Sanger Institute などのチームが、D型肝炎ウイルスのゲノム(RNA 約1,700塩基)を117量子ビットで表現し、IBM の156量子ビットのプロセッサに読み込みました。同チームは、配列の整列や系統樹の作成なども実機で実演したとしています
- 注意する点:このチームも Q4Bio の最終6チームの一つです。上の項目のとおり、量子優位が条件の大賞を受けたチームはありません
- 分類:研究段階(実機で実行)
2026年5月1日|12,635原子のタンパク質複合体の計算
- 資料:プレプリント arXiv:2605.01138(Cleveland Clinic・理化学研究所・IBM などのチーム)の第2版(2026年9月5日)、IBM の公式ブログ(2026年5月5日)
- 内容:タンパク質に別の分子が結合し、水に溶けた状態の複合体2種類(水を含めて11,608原子と12,635原子)の電子状態を計算。分子を断片に分け、156量子ビットの量子プロセッサ2台(使用は最大94量子ビット)と、富岳などのスーパーコンピュータを併用しています
- 版による数字の違い:第1版(5月1日)は「9,200回路・100時間超」、第2版(9月5日)は「21,006回路・239時間超」。IBM の5月の記事は第1版の数字です。この記録では第2版を採用しました
- 精度について:断片のエネルギーで、従来の高精度な計算方法(CCSD)と同等の精度に達したと報告しています。「最大210倍の精度向上」は、IBM のブログによれば、量子と古典を併用する方式のこれまでの最先端の結果と比べた、手順の特定の段階での値です。同じブログは、この方法はまだ最良の古典手法を上回っていない、とも書いています(筆者訳)
- 掲載について:確認時点で、査読誌・会議録への掲載は arXiv のページに記載がありません。なお2026年9月9日、この研究チームが計算科学の賞である ACM Gordon Bell Prize の最終候補に選ばれたと Cleveland Clinic が発表しています
- 分類:研究段階(実機で実行)
2026年7月9日|量子アニーリングを組み込んだ、薬の候補分子を作る生成モデル
- 資料:査読付き論文(Scientific Reports・日本たばこ産業の医薬総合研究所と量子計算企業 D-Wave の研究チーム)、D-Wave の解説記事(2026年8月20日)
- 内容:薬の候補になる分子を設計する生成モデルに、D-Wave の量子アニーリング計算機を組み込んだ手法。生成された化合物は、化学的な妥当性と薬らしさの両方で、古典計算だけのモデルが生成したものより質が高かったと報告しています。D-Wave の解説記事によれば、実機(Advantage2)で確率的なサンプリングを行っています
- 注意する点:比較の相手は、同じ構造の古典計算だけのモデルです。その課題で最良とされる古典手法との比較ではありません。要旨の結論は「量子アニーリングを…に使える可能性を示唆する」という書き方です
- 分類:研究段階(実機で実行・同型の古典モデルとの比較)。この記録の定義(最良の古典手法を上回った)では「実証済み」に入れませんが、査読付きで実機の結果が古典モデルを上回ったと報告した例として記録します
2026年8月13日|薬剤設計の共同研究の開始
- 資料:Xanadu の公式発表
- 内容:Xanadu とアルバータ大学が、光線力学療法で使う薬剤の設計を速めるための量子計算の枠組みを開発する共同研究を発表
- 分類:研究段階(開始の発表)。結果の報告ではありません
記録の詳細:計算機の側の物差し
2025年6月10日|IBM の2029年計画
- 資料:IBM の公式ブログ
- 内容:大規模な誤り耐性量子計算機「Starling」を2029年までに実現する計画。仕様は論理量子ビット200個で、1億回の量子ゲートを実行するというもの
- 位置づけ:企業の公表目標であり、実現を保証するものではありません
2026年8月4日|シリコン型量子プロセッサのばらつきの要因
- 資料:米国エネルギー省の公式発表(原著論文は Nature Communications)
- 内容:アルゴンヌ国立研究所が、産業製造されたシリコン型の量子プロセッサを解析。量子ビットの誤りに関わる性質(valley splitting)が装置ごとにばらつく主な原因が、量子井戸と呼ばれるシリコンの薄い層の中の原子スケールの乱れにあると報告(原著論文は2025年の Nature Communications)
2026年8月11日|ベンチマーク「QuSquare」
- 資料:査読付き論文(Quantum Science and Technology)
- 内容:スペインの研究チームによる、誤り耐性以前の量子装置を比較するためのベンチマーク。装置そのものの性能だけでなく、応用レベルでも横並びに比較する設計
2026年9月17日|米国エネルギー省の公募
- 資料:米国エネルギー省の公式発表
- 内容:誤り耐性があり科学的に意味のある量子計算機の実証を目指す公募「Quantum Genesis Q Competition」。計画されている資金は最大2億1,500万ドル。求める水準は論理量子ビット100個以上で、数億回の誤り耐性演算。150個と200個の実証には追加の枠があります
- 対象分野:発表が挙げているのは化学・材料・物理・応用数学です。健康・医療は対象分野として書かれていません
並べると見えること
論理量子ビットの数だけを並べます。
- 光線力学療法に向けた薬剤候補の計算に必要とされる数(Xanadu の見積り):180〜350
- 米国エネルギー省が公募で求める最低の数:100(150個・200個の実証には追加の枠)
- IBM が2029年までの実現を目指す数:200
見積りの下限(180)は IBM が2029年に目指す200個に収まり、上限(350)はそれを大きく超えます。政府が公募で求める最低の数(100)は、下限にも届きません。ただし、この180〜350は特定のアルゴリズムでの一例で、論文自身は現実的な誤り耐性量子装置の射程内と書いています。
なお、比べられるのは論理量子ビットの数だけです。演算の深さや回数は資料ごとに指標が違うため、1本目の記事と同じく、直接の比較はしません。
一方、実機で動かした報告に出てくる数(100量子ビット・117量子ビット・94量子ビット)は、装置の上の量子ビットの数です。どの発表も「論理量子ビット」という言葉は使っていません。誤り訂正を経た論理量子ビットとは別の数え方なので、「もう100を超えた」と読むことはできません。
2026年10月時点で言えること
- 最良の古典手法を上回った(量子優位)と査読付きで示した報告は、筆者が確認した範囲にありません。優位の実証を条件にした大賞は、授与されませんでした。同じ構造の古典モデルより良い結果が出たという査読付きの報告は1件あり、比較の相手を明記して記録しています
- 実機で動かした報告は増えています。薬の分子、ウイルスのゲノム、タンパク質。いずれも、量子コンピュータだけでなく、従来のコンピュータと組み合わせて計算しています
- 対象は、薬や病気の研究のための計算です。人の身体に量子計算が直接作用する、という話は、この記録の中に1件もありません
- 個人のトレーニングに関わる報告は0件です。トレーニングの内容を変える理由になる資料は、現時点では確認できていません
量子という言葉を冠した健康器具・飲料・施術は、この記録で扱っている研究とは別の話です。見分け方は2本目の記事にまとめています。
更新の方針
- 新しい一次資料を確認したら、日付順に項目を追加します
- すでに載せた論文が改訂されたり、査読誌に掲載されたりしたら、数字と分類を直し、変更したことを書きます
- 「実証済み」に分類するのは、実際の量子ハードウェア上で従来手法を上回ったことが、査読付きで報告されたときです
- 筆者が一次資料を読めなかった話題は、載せません
更新履歴
- 2026年10月1日:初版(応用8件・計算機の側の物差し4件)
この記事の位置づけ
この記事は宣伝ではありません。これから増えるであろう「量子×健康」という話題に対して、一次資料で確認できた事実を日付順に記録しておくために書いたものです。当ジムの指導内容とは関係がなく、状況が変われば更新します。
この記事の情報について
- 最終更新:2026年10月1日(資料の確認日:2026年9月30日)
- 執筆者の立場:フィットネス指導者。量子物理学の専門家ではありません
- 根拠の強さ:デジタルヘルスの現状=査読付き系統的レビュー(最も強い)/ペプチドの計算・量子アニーリングの生成モデル・ベンチマーク=査読誌掲載/薬剤計算の資源見積り・タンパク質複合体の計算=査読前のプレプリント/Q4Bio の結果・ゲノムの読み込み・共同研究=当事者の公式発表/シリコン型量子プロセッサの解析=公的機関の発表(原著は査読誌掲載)/2029年計画=企業の公表目標(実現を保証するものではありません)/公募=政府の公式発表
- 翻訳について:「筆者訳」と書いた箇所は、英語の原文を筆者が日本語にしたものです。正確な表現は原文をご確認ください
- この記事が扱っていないもの:量子センシング・量子材料・量子暗号など、量子計算以外の量子技術
- 医療情報について:本記事は医療行為の推奨・診断・治療方針の提示を目的としたものではありません。健康上の判断は医師にご相談ください
参照した資料
- 「A systematic review of quantum machine learning for digital health」npj Digital Medicine 8, 237(2025年5月2日)
https://www.nature.com/articles/s41746-025-01597-z - Xanadu「Quantum Algorithms for Photoreactivity in Cancer-Targeted Photosensitizers」arXiv:2512.15889(2025年12月17日投稿・プレプリント)
https://arxiv.org/abs/2512.15889 - 「QuPepFold: A python package for hybrid quantum-classical protein folding simulations with CVaR-optimized VQE」PLOS ONE 21(2): e0342012(2026年2月11日)
doi:10.1371/journal.pone.0342012 - Wellcome Leap「Wellcome Leap Announces $2 Million Prize in $50 Million Quantum for Bio Challenge Program」(2026年4月16日)
wellcomeleap.org - University of Oxford, Department of Computer Science「Sergii Strelchuk contributes to world first in quantum computing and genomics」(2026年5月22日)
cs.ox.ac.uk - IBM「How IBM Quantum is Enabling Healthcare and Biology Research」(2026年4月16日)
IBM Newsroom - Merz, K.M., et al.「Crossing the 12,000-atom barrier with heterogeneous quantum-classical supercomputing: quantum chemistry of protein-ligand complexes」arXiv:2605.01138(第1版 2026年5月1日・第2版 2026年9月5日・プレプリント)
https://arxiv.org/abs/2605.01138 - IBM「Researchers use quantum-centric supercomputing to simulate 12,635-atom protein complex」(2026年5月5日)
IBM Quantum Blog - Cleveland Clinic「Cleveland Clinic, RIKEN and IBM Team Advance to Finals for 2026 ACM Gordon Bell Prize」(2026年9月9日)
Cleveland Clinic Newsroom - Kunugi, H., et al.「Molecular design beyond training data with novel extended objective functionals of generative AI models driven by quantum annealing computer」Scientific Reports(2026年7月9日掲載)
doi:10.1038/s41598-026-49186-8 - D-Wave「How Quantum Computing Could Improve Generative AI: What a New Drug-Discovery Study Reveals」(2026年8月20日)
D-Wave Blog - Xanadu/アルバータ大学 共同研究の発表(2026年8月13日)
GlobeNewswire - IBM「IBM lays out clear path to fault-tolerant quantum computing」(2025年6月10日)
IBM Quantum Blog - 米国エネルギー省「Uncovering the Hidden Disorder in Silicon Quantum Computers」(2026年8月4日)
energy.gov - 「QuSquare: Scalable Quality-Oriented Benchmark Suite for Pre-Fault-Tolerant Quantum Devices」Quantum Science and Technology 11(3)(2026年8月11日掲載)
doi:10.1088/2058-9565/ae917c / arXiv:2512.19665 - 米国エネルギー省「DOE Launches Competition to Accelerate Development of World’s First Fault-Tolerant Quantum Computer」(2026年9月17日)
energy.gov


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