「筋トレは週に何回やればいいのか」。週に 1 回しか時間が取れない人もいれば、毎日でもやりたい人もいます。筋肉痛が残っている日にやってよいのか、迷うこともあるはずです。
この記事では、厚生労働省・WHO・米国スポーツ医学会(ACSM)の目安と、トレーニングの頻度(同じ筋肉を週に何回鍛えるか)を比べた研究のメタ解析をもとに整理します。メタ解析は、同じ問いを調べた複数の研究の結果を、まとめて計算し直す方法です。
先に結論を書きます。
- 目安は「週 2 回以上」です。厚生労働省は週 2〜3 日、WHO は週 2 日以上、ACSM の 2026 年の見解は筋力を伸ばすには週 2 回以上としています(ACSM の分析では、何回までが上限かは決められないとしています)
- 筋肉を大きくしたい(筋肥大)なら、回数より「1 つの筋肉を週に合計何セット鍛えるか」が大事です。週の合計セット数をそろえて比べた研究では、それを週何回に分けても、筋肉の大きくなり方に大きな差は出ていません
- 筋力は、回数が多いほど伸びたという分析と、差がなかったという分析があります。週の合計セット数をそろえると、差は小さくなります
- 週 1 回でも、筋トレをしていなかった人の筋力は伸びます。ただし「週 3 回と同じ効果」とまでは言えません
- 同じ部位を何日あければよいかに、全員に当てはまる日数はありません。回復の早さは、種目や、その運動への慣れで変わります。疲れが残った同じ部位を毎日追い込むことは勧められません
本記事は 2026 年 10 月時点の資料に基づきます。運動の研究やガイドラインは更新されることがあります。本記事は運動に関する一般的な情報で、医療上の助言ではありません。持病のある方・妊娠中の方・医師から運動を制限されている方は、始める前にかかりつけ医にご相談ください。
まず目安——厚生労働省・WHO・ACSM
公的機関と学会の目安を並べます。
| 出典 | 目安 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」 | 筋力トレーニングを週 2〜3 日 | 健康づくりのための目安。競技力の向上や体型の改善が目的なら、目的に合ったプログラムを、とガイド自身が書いています |
| WHO(2020 年のガイドライン) | 中くらい以上の強さで、主な筋肉をすべて使う筋力強化の運動を週 2 日以上 | 成人の健康のための推奨 |
| ACSM(2026 年の見解) | 筋力:週 2 回以上(上限は分析からは決められない)/筋肥大:1 つの筋肉(部位)あたり週 10 セット以上 | 健康な成人を対象にした 137 本の系統的レビュー(同じテーマの研究を集めて調べた論文)をまとめたもの |
厚生労働省のガイドは、週 2〜3 日とした理由を 2 つ挙げています。1 つは、筋トレの効果を調べた研究で、週 2〜3 日のプログラムがいちばん多く使われていたこと。もう 1 つは、休むことも大事なので休息日を念頭に置いたことです。死亡や病気のリスクを調べた研究で、週あたりの筋トレの時間が長くなりすぎると逆効果の可能性も示されている、とも書いています。ただしこの点は、まだ証拠が十分ではないとガイド自身が書いており、筋肉の大きさや筋力の伸びを調べた研究とも別の話です。
そのうえでガイドは、この数字は「健康づくりを目指した筋トレの方向性を示す1つの目安」だと書いています。つまり、週 2〜3 日は「健康のために続ける」ときの目安です。筋肉を大きくしたい、力を伸ばしたいときは、次の研究の話が関わってきます。
研究で分かっていること——回数より「週の合計セット数」
まず言葉をそろえます。1 セットは、同じ動作を何回か続けた 1 区切りのことです。「週の合計セット数」は、同じ筋肉を 1 週間に合計何セット鍛えたか(ボリュームとも言います)を指します。
頻度の研究を読むときは、比べ方に注意が要ります。週 1 回と週 3 回を比べるとき、1 回あたりのセット数が同じなら、週 3 回のほうが週の合計セット数も 3 倍になります。そこで、週の合計セット数をそろえて比べた研究と、そろえずに比べた研究を分けて見ます。
| 論文 | 調べたこと | 結果 |
|---|---|---|
| Schoenfeld ら(2019 年・25 研究のメタ解析) | 筋肥大 | 週の合計セット数をそろえると、頻度で差はなかった。トレーニング経験者だけで見ても、上半身・下半身に分けても差はなかった。そろえていない研究では回数が多いほうが有利だったが、週 1 回と週 3 回以上の差は大きくなかった |
| Pelland ら(2026 年・67 研究・2,058 人のメタ回帰〈研究の結果を、条件の違いと結びつけて計算する方法〉) | 筋肥大・筋力 | 筋肥大への頻度の効果は「ほとんど無い」とみても矛盾しない程度。筋力は回数が多いほど伸びるが、伸び方はだんだん小さくなる |
| Grgic ら(2018 年・22 研究のメタ解析) | 筋力 | 回数が多いほど伸びた(効果の大きさを表す単位のない指標で、週 1 回 0.74、週 2 回 0.82、週 3 回 0.93、週 4 回以上 1.08)。ただし週の合計セット数をそろえた研究では、差はなかった |
| Ralston ら(2018 年・12 研究のメタ解析) | 筋力 | 週の合計セット数をそろえると、低頻度と高頻度の伸びは同じくらいだった |
| ACSM(2026 年の見解) | 両方 | 合計の量をそろえると、週 1 回と週 5 回超で筋肥大は変わらなかった。筋力は頻度の影響を受けるが、量をそろえると影響は小さくなる |
Grgic らは、回数による筋力の差は主に週の合計セット数の差から来ているようだ、と考察しています。そのうえで、回数を増やすことは「週の合計セット数を増やす手段」として使える、と書いています。1 回のトレーニングを長くしなくても、回数を増やせば週の合計を増やせる、ということです。
なお、同じ研究グループ(Schoenfeld ら)の 2016 年のメタ解析(10 研究)は「週 2 回が週 1 回より筋肥大に有利」としていましたが、より多くの研究を含めた 2019 年の解析では、合計セット数をそろえれば差はないという結論になっています。いまでも 2016 年の結論が紹介されていることがあるので、注意してください。
週の合計セット数については、「セットボリュームと筋肥大」でも扱っています。
週 1 回は意味がないか
意味はあります。ただし、目的によって受け止め方が変わります。
- 筋トレをしていなかった人:筋トレをしていない人向けの「最小限の量」の方法をまとめた 2024 年の概観(Nuzzo ら)は、1 週間の筋トレを 1 回にまとめて行う方法(8〜10 種目を各 1〜3 セット、45 分以上を週 1 回)と、7〜10 種目を各 1 セットだけ週 2〜3 回行う方法を、いまの研究がいちばん強く支持する方法として挙げています。少ない量の筋トレでも、やらないよりは筋力に良い、とも書いています。頻度のメタ解析(Grgic ら)でも、週 1 回の研究で筋力は伸びていました
- トレーニング経験のある男性:各種目 1 セットを週 1〜3 回行った研究をまとめたメタ解析(Androulakis-Korakakis ら、2020 年・6 研究)では、スクワットとベンチプレスの最大挙上重量(1 回だけ持ち上げられる最大の重さ)が、偶然とは考えにくい差で伸びていました。著者らは、最大挙上重量の約 70〜85% の重さで 6〜12 回、限界まで行う 1 セットを、週 2〜3 回・8〜12 週間続ける形を挙げ、最適ではないが伸びる量、と位置づけています
一方で、週の合計セット数をそろえない研究では、回数が多いほうが筋肥大に有利でした。ただし週 1 回と週 3 回以上の差は大きくありませんでした(Schoenfeld ら、2019 年)。週 1 回で同じ合計セット数をこなそうとすると、1 回のトレーニングが長くなります。週 1 回は「続けられる最低限」として意味があり、もっと伸ばしたいなら回数か 1 回の量を増やす、という順番で考えるのが研究に沿った見方です。
毎日やってよいか——回復の早さは種目や慣れで変わる
「毎日やると逆効果」「同じ部位は 48 時間あける」といった話をよく見かけます。
週 5 回超(毎日に近い頻度)でも、週の合計セット数をそろえた比較では、週 1 回と筋肉の大きくなり方に差は出ていません(ACSM)。つまり「毎日やると必ず逆効果」とは言えません。ただし、疲れが残った同じ部位を毎日追い込むことは勧められません。厚生労働省のガイドも、筋肉を休める日をとることを重要としています。
では何日あければよいか。今回調べた研究からは、全員に当てはまる日数は出てきませんでした。分かっているのは、回復の早さは条件によってかなり違うということです。次の 2 つは、どちらも 1 回に 8 セットと多めの量を行った研究です(量を変えて比べた研究は、今回調べた範囲にはありませんでした)。
- 種目で違う:トレーニング経験の豊富な男性 16 人の研究(Soares ら、2015 年)では、10 回が限界の重さで 8 セット行った後、肘を曲げる筋肉の力が、肘だけを動かす種目(片腕のプリーチャーカール)では 24 時間後も 8.4% 低いままでした。複数の関節を使う種目(片腕のロー)では、24 時間後に元に戻っていました。筋肉痛も、肘だけの種目のほうが強く、長く残りました
- 限界まで 8 セット行った後は長く残る:ベンチプレスを限界まで 8 セット行った研究(Ferreira ら、2017 年・経験者の男性 26 人)では、筋肉痛は 72 時間後まで続き、1 回に出せる最大の力は 96 時間後には元に戻っていました。繰り返し力を出す能力は、96 時間後でもまだ元に戻っていませんでした
- 慣れでも変わる:筋肉を傷めやすい運動を 2 回行った研究をまとめたメタ解析(Doma ら、2023 年・20 研究)では、1 回目のほうが 2 回目よりも、24〜48 時間後の筋肉痛や筋力の低下が大きくなりました。このことから、始めたばかりの時期や新しい種目を入れたときは、筋肉痛や力の低下が強く出やすいと考えられます(回復までの日数そのものを測った研究ではありません)
限界まで追い込むセットと回復の関係は、「筋トレは限界まで追い込むべきか」でも扱っています。
筋肉痛だけでは、回復を判断できない
上の 2 つの研究を並べると、筋肉痛と力の戻り方はずれることがあります。ローでは、力は 24 時間後に戻っていましたが、筋肉痛は 72 時間後になって元に戻っていました。ベンチプレスの研究では、最大の力が戻った 96 時間後でも、繰り返し力を出す能力は戻っていませんでした。筋肉痛の有無だけで、回復したかどうかは判断できません。
また、筋肉痛の強さでトレーニングの効き目を判断できるという根拠は、今回調べた範囲では見つかりませんでした。運動後のストレッチで筋肉痛が意味のあるほど軽くなるとは言えないことは、「ストレッチの科学」で整理しています。
分割法か、全身法か
部位を日ごとに分ける方法(分割法)と、毎回全身をやる方法(全身法)を比べた 2024 年のメタ解析(Ramos-Campo ら・14 研究・392 人)では、週の合計セット数をそろえると、筋力にも筋肉の大きさにも差は見つかりませんでした。著者らは、好みで選んでよいとしています。
週の組み方の考え方
ここからは、研究の結果を踏まえた、この記事としての整理です(研究が直接この組み方を示したわけではありません)。
- 週 1 回しか取れない:1 回で全身を行う。続けることを最優先にする
- 週 2〜3 回:全身法で、各部位を週 2〜3 回。ガイドラインの目安とも重なる
- 週 4 回以上:部位を分けると、同じ部位を続けて追い込まずに済む
- 回数を増やすとき:まず週の合計セット数を少しずつ増やす。回数はその合計を配る手段と考える
- 前回の疲れが残っている部位:重さかセット数を落とす。筋肉痛が消えたかどうかだけで判断しない
筋トレと有酸素運動を同じ日に行う場合の順番は、「筋トレと有酸素運動、同じ日はどちらを先にやるか」で整理しています。
FitSync のストレングス&コンディショニング(1 対 1)
FitSyncは、六本木・新宿御苑前・西新宿・渋谷・銀座・麻布十番の 6 つの GYM と出張レッスンで東京主要エリアに対応するパーソナルジムです。筋力トレーニングとコンディショニングを専門とするパーソナルトレーニング/ストレングス&コンディショニングの1対1セッションをご提供しています。
セッションの進め方
FitSyncのパーソナルトレーニングでは、初回に目標と現在の体力・運動経験を確認し、お一人おひとりに合わせて安全なエクササイズを選択します。フォーム(正しい動き方)を丁寧に確認しながら、段階的にプログラムを進めていきます。
- 目標のヒアリング(筋力・ボディメイク・体重管理・競技パフォーマンスなど)
- 現在の体力レベル・運動経験の確認
- 安全なエクササイズの選択とフォーム指導
- 段階的なプログラム作成と進捗の確認
トレーナー
レヴェンテ・ホルヴァート(Levente Horváth)/パーソナルトレーナー/ストレングス&コンディショニングコーチ
約10年のコーチング経験を持つ、筋力トレーニング・コンディショニング・ファンクショナルフィットネス専門のトレーナー。柔道初段・ボディビル・CrossFitの競技経験を指導に活かしています。セッションは英語と簡単な日本語で行います。
初回セッションはレヴェンテが担当します(英語と簡単な日本語)。
料金はジムごとに設定しています。パーソナルトレーニングの料金表をご覧ください。
※医療行為・治療・リハビリテーションは行っておりません。持病のある方・妊娠中の方・医師から運動を制限されている方は、事前にかかりつけ医にご相談ください。
まとめ
- 目安は週 2 回以上。厚生労働省の週 2〜3 日は、休息日も念頭に置いた、健康づくりのための目安
- 筋肥大は、1 つの筋肉の週の合計セット数をそろえれば、何回に分けても大きな差は出ていない
- 筋力は、回数が多いほど伸びたという分析もあるが、合計セット数をそろえると差は小さくなる
- 週 1 回でも、筋トレをしていなかった人の筋力は伸びる。伸ばしたいなら回数か 1 回の量を増やす
- 同じ部位を何日あけるかに、全員に当てはまる日数はない。疲れが残った部位を毎日追い込まない。筋肉痛だけで回復を判断しない
本記事は運動に関する一般的な情報で、医療上の助言ではありません。痛みや持病のある方は、トレーニングを始める前に医師にご相談ください。
参考文献
- 厚生労働省. 健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023. 2024 年 1 月. PDF
- Bull FC, Al-Ansari SS, Biddle S, et al. World Health Organization 2020 guidelines on physical activity and sedentary behaviour. Br J Sports Med. 2020;54(24):1451-1462. PubMed 33239350
- Currier BS, D’Souza AC, Singh MAF, et al. American College of Sports Medicine Position Stand. Resistance Training Prescription for Muscle Function, Hypertrophy, and Physical Performance in Healthy Adults: An Overview of Reviews. Med Sci Sports Exerc. 2026;58(4):851-872. PubMed 41843416
- Schoenfeld BJ, Grgic J, Krieger J. How many times per week should a muscle be trained to maximize muscle hypertrophy? A systematic review and meta-analysis of studies examining the effects of resistance training frequency. J Sports Sci. 2019;37(11):1286-1295. PubMed 30558493
- Schoenfeld BJ, Ogborn D, Krieger JW. Effects of Resistance Training Frequency on Measures of Muscle Hypertrophy: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Med. 2016;46(11):1689-1697. PubMed 27102172(2019 年の解析で結論が更新された、以前のメタ解析)
- Pelland JC, Remmert JF, Robinson ZP, Hinson SR, Zourdos MC. The Resistance Training Dose Response: Meta-Regressions Exploring the Effects of Weekly Volume and Frequency on Muscle Hypertrophy and Strength Gains. Sports Med. 2026;56(2):481-505. PubMed 41343037(著者らは、この論文に特有の利益相反はないとしたうえで、フィットネス業界でコーチや執筆もしていると開示)
- Grgic J, Schoenfeld BJ, Davies TB, et al. Effect of Resistance Training Frequency on Gains in Muscular Strength: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Med. 2018;48(5):1207-1220. PubMed 29470825
- Ralston GW, Kilgore L, Wyatt FB, Buchan D, Baker JS. Weekly Training Frequency Effects on Strength Gain: A Meta-Analysis. Sports Med Open. 2018;4(1):36. PubMed 30076500
- Ramos-Campo DJ, Benito-Peinado PJ, Andreu-Caravaca L, Rojo-Tirado MA, Rubio-Arias JÁ. Efficacy of Split Versus Full-Body Resistance Training on Strength and Muscle Growth: A Systematic Review With Meta-Analysis. J Strength Cond Res. 2024;38(7):1330-1340. PubMed 38595233
- Nuzzo JL, Pinto MD, Kirk BJC, Nosaka K. Resistance Exercise Minimal Dose Strategies for Increasing Muscle Strength in the General Population: an Overview. Sports Med. 2024;54(5):1139-1162. PubMed 38509414(著者 2 名は、筋トレ機器の会社に以前勤めていたと開示)
- Androulakis-Korakakis P, Fisher JP, Steele J. The Minimum Effective Training Dose Required to Increase 1RM Strength in Resistance-Trained Men: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Med. 2020;50(4):751-765. PubMed 31797219
- Soares S, Ferreira-Junior JB, Pereira MC, et al. Dissociated Time Course of Muscle Damage Recovery Between Single- and Multi-Joint Exercises in Highly Resistance-Trained Men. J Strength Cond Res. 2015;29(9):2594-2599. PubMed 25807025
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- Doma K, Matoso B, Protzen G, Singh U, Boullosa D. The Repeated Bout Effect of Multiarticular Exercises on Muscle Damage Markers and Physical Performances: A Systematic Review and Meta-Analyses. J Strength Cond Res. 2023;37(12):2504-2515. PubMed 38015738


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